2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

【読んだ】宇野重規『保守主義とは何か - 反フランス革命から現代日

「保守」なるものの定義が揺らいでるのは誰の目にも明らかですけど、そこで敢えてスタティックな定義付けを試みるではなく、「保守」なるものの思考様式を敷衍しながら思想史を見ましょう、という事かと。保守主義の特徴として挙げられる「過剰な主知主義へ…

【読んだ】菅野完『日本会議の研究』

■要するに動員のノウハウと経験値がエグすぎると。源流は学生運動の時の抗争+新宗教にあるんだけど、その後50年かけて(リベラル側が失敗した)草の根運動を成功させた結果が今ですよ、と。よく言われる「全社会的に右傾化しとる」みたいな話も眉唾で、比較…

【読んだ】大澤真幸『増補 虚構の時代の果て』

■確かにまーまー結構シンゴジラやった。見田宗介の解説曰く→「「すべては虚構である」という「ポストモダン」的な思考の核心でもあった相対化の徹底が、どのように直接的な「絶対性」の信仰へと反転するか、どのように短絡的な「現実性」の妄想を生むか、そ…

【読んだ】ジョック・ヤング『後期近代の眩暈―排除から過剰包摂へ』

話題になったのはかなり前だけど、ヘイトやらBrexitやらを受けて。論旨は前著『排除型社会』とほぼ一緒で、コミュニティの変化やら雇用の流動化やら存在論的不安と、そのバックラッシュとして本質主義や排斥が起こっとると。で、多文化主義とかリベラルの対…