2017-04-01から1ヶ月間の記事一覧

【読んだ】東浩紀『ゲンロン0 観光客の哲学』

■実は論旨はシンプル。西洋哲学がヘーゲル(シュミット、アーレント)的な「成熟」した人間観を志向した結果、リベラリズムは失墜し、コミュニタリアニズム(トランプ的ナショナリズム)とリバタリアニズム(金融エリート的な欲望に基づくグローバリズム)が…

【読んだ】『最後の資本主義』ロバート・B・ライシュ

■ストーリーとしては、、、 【1】今のアメリカの市場はルール設定において超富裕層に超有利だと。要はロビイスト雇う金がある激烈少数派がやりたい放題で、例えば著作権70年的な話が国内的にも国外的にも腐るほどあると。結果として、富の配分が上から下では…

【読んだ】千葉雅也『勉強の哲学 来たるべきバカのために』

■勉強とは「アイロニー=ツッコミ=根拠を疑う事」という縦の軸と「ユーモア=ボケ=見方を変えること」という横の軸の双方を拡大する事だと。とはいえ双方ともに拡大し続ける事は不可能で、有限化が必要だと。ここでアイロニーを強制的に切断するのが「決断…

【読んだ】白波瀬達也『貧困と地域 あいりん地区から見る高齢化と孤立死』

■同じく中公から出てる『社会とは何か』という新書にある通り、「社会」とはシステムではなくてプロセスなんだな、という事を強く感じた。無論、あいりん地区の状況が政策の帰結として生まれてきた側面も無くはないんだが、同時にどの場面でも混在する様々な…